どんなモノでも受け入れるという覚悟。

一昨日、d&department tokyoでの「9月の金継ぎの受付」が無事に終わりました。

雨降る中、たくさんの大切な壊れたモノを持ってきてくださり、ありがとうございました。

 

受付の際に、「ネットで探すと金継ぎを頼めるところがいくつもあるけど、大切なものだからこそ直接依頼したい。お願いできてホッとしました 」と、多くの方に言われました。

依頼する側もされる側も、直接顔を合わせ話をしながらやり取りできるので、絶対的な安心感があるのだと思います。

でもその反面、開催日が近くなると、予約の取れなかった方や遠方の方からのメールでの問い合わせが増えます。

 

大切なモノに優劣など有るわけはなく、どんなモノでも、どこに住んでいても、どんな人のモノでも、私に直せるものであれば直す。ただそれだけです。

 

パソコンもメールも出来ないんです。。。と言う方から電話をいただくこともあります。

マスキングテープって何ですか?と言う方もいます。郵送する空き箱を探せず、ハンズで立派な箱を購入された方もいます。

色んな方の色んな大切なモノをお預かりする楽しさも、実はあるのかもしれません。

 

依頼の多さに「しばらくWebからの受付は中止にしようかな…」などと日和っている場合ではないですね。

間口は常に広く、どんなモノでも受け入れる体力と気力と技術力を持ち続ける覚悟をもって、「モノ継ぎ」の看板を掲げたのですから。

↑ご依頼主がご自身で欠片を拾い集め、ここまで復元して持ち込まれたガラスタンブラー。

痛々しくも美しいこの姿がどのように蘇るのか、想像すると胸が躍る。